「脱炭素化に向けたアクションを加速し、2030年までに国内の再生可能エネルギーの導入率を50%にまで引き上げる」。4月9日、国内小売り最大手のイオンの吉田昭夫社長は新中期経営計画の発表会で、そう宣言した。

 イオン全体で消費している電力のうち、太陽光などの再エネの比率は現状で約1%。これを残り10年足らずで50%まで急拡大させる。25年までにショッピングセンター(SC)のイオンモール全約150店、30年までにSCのイオンタウン全約150店と総合スーパーのイオンリテール全約400店で使用する電力を全て再エネに切り替える予定で、現在は4つのSCが再エネ100%を達成している。

イオンモール座間の立体駐車場の側面は太陽光パネルで埋め尽くされている

 イオンが再エネの導入を急拡大するのは、利用者や株主などステークホルダー(利害関係者)の環境意識が予想した以上に急速に高まっているためだ。「消費活動を通じて環境対策に貢献したいという声を受けて、店頭での資源回収や環境配慮型のPB(プライベートブランド)商品を積極的に展開してきた」と環境・社会貢献部の鈴木隆博部長は説明する。

 さらに、脱炭素が焦眉の社会課題となる中、巨大な店舗を運営するための環境負荷にも関心が集まるようになった。

 イオンの大型店周辺の生活者にとっては、同店での買い物は生活やレジャーの重要な一部。それが環境に悪影響を与えることにつながるのは許容できないと考える人が増えた。

続きを読む 2/3 商圏内の再エネを囲い込む

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