この記事は日経メディカル Onlineに「コロナ第6波はどのような様相を呈するのか」として9月29日に掲載したものを日経ビジネス電子版に転載しています。

 日本の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、全国的に5つの波が起こり、流行ごとに主役のウイルス株が入れ替わっている。第4波はアルファ株が中心で、そのリバウンド(再燃)が起こりかけたすきをついてデルタ株が急拡大し第5波を形成した。では、この冬にやってくると思われる第6波は、どんな様相を呈すると考えておけばいいのだろうか。

5つの波で主流のウイルス株が異なる

 国立感染症研究所が実施している新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ゲノムサーベイランスによると、COVID-19流行の波に重なり合うように5つの波が確認できる(図1)。特徴の一つは、波ごとに流行株の主流が異なっている点だ。昨春の第1波はB.1.1系統、夏ごろの第2波はB.1.1.284系統、昨年度の冬場はB.1.1.214系統、そして今年の春先からの第4波はアルファ株、夏場から秋にかけて拡大した第5波はデルタ株が主役だった。

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