この記事は日経メディカル Onlineにコラム「三浦和裕の『地区医師会感染症担当理事のホンネ(折々グチ)』」として8月12日に配信したものを、日経ビジネス電子版に転載しています。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種は進んでいるものの、感染拡大がとまらない。

 品川区内の65歳以上の接種率は1回目が85.9%、2回目が74.4%(8月4日現在)。しかし、都内の感染者数は急増しており、感染拡大にはデルタ株の影響が強いといわれている。

 予防接種の進行と変異株の流行により、ワクチン接種後の感染(ブレイクスルー感染)の広がりが危惧される。今までは、介護施設の利用者Aさんが陽性になると、感染対策した上で、症状が出現したBさんを次に気を付けていればよかった。ワクチン接種後の無症候性感染者が増えてくると、症状がない元気なCさん、Dさんも実は陽性、という状態になる。

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