この記事は日経メディカル Onlineにコラム「緒方さやかの『米国NPの診察日記』」として5月14日に配信したものを、日経ビジネス電子版に転載しています。

 「ごめんなさい。新型コロナの患者さんが1人もいないんです」──。数日前、新型コロナ遠隔治療チームのメディカルアシスタントから、申し訳なさそうにこう言われた。

 私は少なくとも毎週1シフトは、電話での新型コロナ診察を担当させてもらっていたのだが、ここ数週間で患者さんが激減。そしてとうとう、患者さんが1人もいなくなってしまったのだった。

 もちろん、陽性患者がゼロになったわけではない。「低リスク」カテゴリーに属する、若くて既往歴がない患者さんはまだいるが、それは看護師たちが対応している。医師かNPが電話で診察するような、中リスクか高リスクの患者さんがいないのだ。その日の高リスク患者は0人。中リスク患者は1人いたが、かかりつけ医が数日前に診て、安定していたので電話する必要はないとのことだった。

 こんなことは、パンデミックが始まって以来初めてのことだ。驚きと喜びで涙が出そうになった。米国ではまさに今、「パンデミック後の人生」が始まろうとしている。

続きを読む 2/3 希望してまだ接種できていない友人は「1人もいない」

この記事はシリーズ「新型コロナと闘う「医療最前線」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。