ビジネスパーソンの教養である「会計」に、苦手意識を持つ人が多いのはなぜか。ビジネススクールの人気教授である大津広一氏によれば、「原因は、会計だけを単独で勉強しているからであり、経営戦略とリンクさせて勉強すれば理解が深まる」とのこと。
 今回は、会計と戦略の関係性、そして両者をどのように結びつけるのか、実践的な経営分析のノウハウを伝授する。
 新入社員から管理職、経営陣まで、すべてのビジネスパーソンに役立つ内容を『ビジネススクールで身につける会計×戦略思考』から一部を抜粋してお届けする。

 会計数値を理解し読み取る力、これを会計力と呼ぼう。一方、企業活動(企業が置かれた経営環境、業界の特性、あるいはその企業が採用する経営戦略)を理解し考察する力、これを戦略思考力と呼ぼう。分かりやすくいえば、前者が定量的アプローチで、後者が定性的アプローチとなる。

 この両者は密接に関連するものだ。つまり、企業活動があって初めて会計数値は作られるのであって、その順序は決して逆にはならない。一方、会計数値は企業活動の結果なのだから、会計数値を紐(ひも)解くことで、企業活動をある程度類推することは可能となる。そして、この両者を結びつけるものが、論理的思考力となる。

出典:『ビジネススクールで身につける会計×戦略思考』から
出典:『ビジネススクールで身につける会計×戦略思考』から

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