
20~30代の若手時代、ビジネスパーソンはどのような知識やスキルを身につけ、どんな行動を取ればよいのか。「日経ビジネスLIVE」シリーズの「若手時代にやっておくべき10の挑戦」は、各界で活躍する経営者が自らの経験に基づきアドバイスをするウェビナー企画だ。9月14日に開催した第5回には、一休の榊淳社長とオルビスの小林琢磨社長が登壇。「アートとサイエンス、両方を理解する人になる」をテーマに、若手時代にやっておくべき「10の挑戦」を示した。その模様をアーカイブ動画とともにお伝えする(構成:小林佳代、動画は記事の最後にあります)。
安倍俊廣・日経ビジネス編集委員(以下、安倍):若手ビジネスパーソン向けのウェビナーシリーズ「若手時代にやっておくべき10の挑戦」の第5回を始めます。今回はホテル、旅館やレストランの予約事業を展開する一休の榊淳社長と、化粧品、スキンケア商品などの企画・開発・販売を手掛けるオルビスの小林琢磨社長に登壇いただきます。テーマは「アートとサイエンス、両方を理解する人になる」です。
これから経営幹部を目指すなら、一般的なマネジメント能力に加えて、例えばデータを分析して仮説を検証したり、最新のテクノロジーを理解したりできる能力を併せ持つことが必要になるでしょう。榊さんは、アートとサイエンスの両方を兼ね備える人について、どんなイメージをお持ちですか。
榊淳・一休社長(以下、榊氏):アートとサイエンスを兼ね備える人とは、両方を経験した人を指すのだろうと思います。今日ご登壇の小林さんもそうです。例えば商品を作るのはアートで、経営はサイエンスです。両方を経験して、両方が分かるようになったのだと思います。
安倍:小林さんはいかがお考えですか。
小林琢磨・オルビス社長(以下、小林氏):アートとサイエンスの両方を持つ人とは、“境目がない”人というイメージですね。グローバルに活躍する人に多い気がします。海外の人と話をしていて、その人となりに触れて、その人に、深く入り込みたいと思うことがあります。そんなときに互いが哲学やアートの素養を持ち、その話題で話が合うと、より深く入り込むことができます。
安倍:ありがとうございます。この国では例えば出身学部が理系か文系かといったことでビジネスキャリアが異なってくることもあります。しかし自らの専門を磨きつつも、異なる領域の知識や経験を個人の努力で獲得することが、重要になってきます。榊さんと小林さんは、それを実践されている経営者ですね。ではここからお2人のプレゼンテーションを開始します。まずは榊さん、お願いします。
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