後輩も入って、職場の中に自分の居場所ができているので、あえて打席に立たなくてもと考えるからかもしれませんね。

秋元氏:そうですね。年を重ねるごとに成長しなくなる人のほうが割合としては多くなるんですけど、それってなんでだろうなと思って。一方で、50歳でも、めちゃくちゃ成長意欲が高い人もいるじゃないですか。年齢って関係ないはずなのに、なんでだろうと思ったときに見えたのは、自分を客観視して考える「メタ認知」(能力)が備わっているかどうか。

 メタ認知が備わっている人は、自分で目標を立てたり、「ここが駄目だな」って反省したりできる。だから、いくつになってもどんどん成長していける。私は社長なので、誰かがインプットしてくれることってほぼないんですね。それで全能感を持ってしまうと、そこで成長が止まってしまう。それは誰も指摘しないだけで、実はできていないことに気づかないから。ここをもっと頑張らなきゃと気づく、反省することができると伸びていくというのは感じます。

インプットを得るためにどうしていますか。

秋元氏:発信するというのを、すごく意識しています。私の場合はSNSを使うことが多いですが、手段は何でもいい。例えば友達と話すのも発信の1つです。大事なことは、自分の考えをアウトプットすること。

 例えば、起業のことで分からないとき、「起業の本を買って調べよう」ではなく、「起業したい」って言い続けていると、周りの人がどんどん情報をくれるんですよ。これは読んだほうがいいよとか、ここ気をつけたほうがいいよとか。発信することで、実は情報が集まってくる。自分の足りていないところにも気づきやすくなるんですよね。

 あと、自分にとっては当たり前なことが、他の人にとっては当たり前じゃないということにも気づきます。私の場合、食べチョクのロゴ入りTシャツがいい例です。

(写真:古立康三)
(写真:古立康三)

なぜ24時間365日、食べチョクTシャツを着続けるのか

つくりすぎてしまったので着始めたという話でしたよね。きょうもこのTシャツ姿で出社されたんですか。

秋元氏:そうです。もう24時間365日、ずっとこれですよ。自分の中ではTシャツを毎日着ることって、そんなに特別なことじゃなかったんですけど、「毎日着てるのやばいね」みたいな反応をされ、あ、そう見えるんだ、と。

 実は、Tシャツは冬のほうがボーナスタイムなんですよ。夏ってTシャツを着ているのが当たり前というか、「まあTシャツだよね」「半袖だよね」なんですけど、冬だと「えっ、なんでTシャツなの?」という感じになるので、レストランに着ていくと、お店の人からほぼ100%話しかけられます。そこで「実は野菜のサービスをやっていて」と紹介すると、「そうなんですね」と名刺を持ってきてくれたりして。

他の服もあるにはあるんです、よね?

秋元氏:私、(ほかの)服は着ないので、ほぼ捨てました。本当に春夏用と秋冬用それぞれ2着ずつぐらい残して、あとは全部捨ててという感じです。次は、フォーマルな場にも着ていける「食べチョクドレス」を作りたいです(笑)。

「貢献したい」は結局自分のため

「努力する人は夢中な人に勝てない」。この言葉をよく紹介されています。「夢中力」ってどう鍛えればいいのでしょう。

秋元氏:「夢中力」って、夢中になれることを見つけるのもそうですが、一見、夢中になれなそうなことでも夢中になれる力だと思っています。私はディー・エヌ・エー時代に4つの部署を経験したんですが、どれもあまり興味がないところから、1週間後には超好きになっていました。