海外で人気高まるBNPL、その波は日本にも

 ではなぜペイパルがPaidyに目を付けたのだろうか。それはやはり世界的な「BNPL」の拡大が影響しているのではないかと考えられる。BNPLは「Buy Now、Pay Later」の略で、要はPaidyのような後払いサービスのことを指すのだが、とりわけ欧米ではここ最近BNPLの人気が急速に高まっているようだ。

 実際ペイパルも米国などで独自のBNPLサービス「Pay in 4」を提供するなどして、BNPLの事業を急速に強化している。そうしたことからペイパルは日本でも今後BNPLの市場が広がる可能性が高いと考えたのだろう。一方で外資系の同社が国内でサービスを始めるための労力や時間などを考慮した結果、既にBNPLで存在感を発揮しているPaidy社に目を付け、買収に至ったのではないかと考えられる。

ペイパルが米国で提供する「Pay in 4」のWebサイト。決済した金額を4分割し、うち4分の1を最初に支払い、残りは2週間ごとに3回に分けて支払えばよい仕組みだ
ペイパルが米国で提供する「Pay in 4」のWebサイト。決済した金額を4分割し、うち4分の1を最初に支払い、残りは2週間ごとに3回に分けて支払えばよい仕組みだ
(出所:ペイパル)
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 しかしなぜ、クレジットカードではなくBNPLを選ぶ人が増えているのか。国によって事情が違うようだが、やはり後払いを利用して買い物をしたいが、既存のクレジットカードの枠組みではカバーできない層をうまく獲得できたが故だろう。特に最近では、クレジットカードを持てない、あるいは持ちたくないという若い世代がBNPLを支持する傾向にあるようだ。とりわけコロナ禍でオンラインショッピングの利用が伸びたことがBNPLの人気を後押ししたといわれている。

 そうしたBNPLの潮流は日本にも確実に届いており、Paidy以外にもBNPLに類する後払いサービスに力を入れる事例が増えてきている。特に最近ではメルカリ社傘下のメルペイ社が展開する「メルペイスマート払い」や、ファミリーマートが展開する「ファミペイ」で2021年9月にサービスが始まった「ファミペイ翌月払い」など、スマートフォン決済で後払いサービスに力を入れるケースが増えているようだ。

ファミリーマートの「ファミペイ」は2021年9月7日、後払いサービスの「ファミペイ翌月払い」を開始。チャージ金額が不足していても決済が可能で、翌月に登録した銀行口座からまとめて支払いする形になるという
ファミリーマートの「ファミペイ」は2021年9月7日、後払いサービスの「ファミペイ翌月払い」を開始。チャージ金額が不足していても決済が可能で、翌月に登録した銀行口座からまとめて支払いする形になるという
(出所:ファミリーマート)
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