XRデバイスの開発や法人向け事業にも注力
NTTコノキューの事業は大きく3つに分かれており、1つはXR関連のサービスをまとめた「メタバース事業」。その軸となるXR Worldでは音楽などXRと相性の良いコンテンツの充実を図り、利用者を増やしてコミュニティーを形成することに注力していくほか、バーチャルライブ配信ソリューションの「Matrix Stream」や、オリジナルのバーチャルシンガー「Tacitly」など幅広い事業を展開して拡大を図るという。
2つ目の「デジタルツイン事業」の主体はXR Cityであり、自治体や商業施設などの法人パートナーと連携して利用できるエリアやコンテンツを拡大。サービスの魅力を高め利用者を増やして人の流れを作り出すことに力を入れていくとしている。
そしてもう1つは、デバイスの開発を手掛ける「XRデバイス事業」である。とりわけVR関連を中心に、ここ最近いくつかのメーカーからXR関連デバイスが積極投入されている。だがNTTコノキューとしては提供するサービスの魅力を高める上でも独自のXRデバイス開発が必要と判断しているようで、パートナー企業と連携して開発を進めたいとしている。
また同社では、これら3つの事業をコンシューマー向けだけでなく、法人向けにも積極展開していくという。NTTグループではこれまでコンシューマー向けだけでなく、日本電信電話(NTT持株会社)が展開していたXR空間プラットフォーム「DOOR」など法人向けをターゲットとしたXR関連のサービスもいくつか展開していたが、それらのサービスもNTTコノキューの設立とともに集約、同社が一貫して法人向けのXR関連サービスやソリューションを提供していくとのことだ。
一方で、NTTコノキューは営業部隊を持っていないことから、法人向けの営業などはNTTグループのリソースを活用していくとする。コンシューマー向けの展開に際してもNTTドコモや「dポイント」の顧客基盤を活用していく方針で、こうした点からもグループ一丸で事業拡大に取り組もうとしている様子を見て取ることができる。
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