KDDIは2021年6月1日、フードデリバリー・テークアウトアプリ「menu」を提供するベンチャー企業のmenuとの資本業務提携を開始した(同2日に発表)。フードデリバリーアプリは、コロナ禍で需要が急速に高まっており参入企業も増えているが、KDDIがmenuに出資してまで提携するに至った理由はどこにあるのだろうか。

新規参入のmenuに50億円を出資

 コロナ禍で利用が急増したスマートフォン向けのアプリはいくつかあるが、中でも高い注目を集めたものの1つがフードデリバリーアプリである。緊急事態宣言の発令により外出自粛が求められ、外食ができなくなって利用が急拡大したというのは多くの人が知るところではないだろうか。

 国内のフードデリバリーアプリといえば、LINE傘下の出前館が運営する「出前館」と、米Uber Technologies(ウーバーテクノロジーズ)の「Uber Eats」が先行している。だがコロナ禍の影響もあって市場が急速に盛り上がっていることを受け、2020年以降新規参入事業者が相次いでいるようだ。その1社がmenuである。

 menuはスマートフォンゲームや広告などの事業を手掛けるレアゾン・ホールディングスの傘下企業である。menuは2019年、フードテークアウトアプリのサービスを開始した。そしてコロナ禍の影響による需要の高まりを受ける形で、2020年4月よりフードデリバリーにも参入した。現在はフードデリバリーが主要事業となっているようだ。同社は全国展開を加速し、加盟店申込数は6万に達する。2021年には漫画「ONE PIECE(ワンピース)」とコラボレートしたテレビCMを展開するなど知名度を高め、利用が急拡大しているそうだ。

 そのmenuにKDDIは50億円を出資し、20%の株式を取得して持分法適用関連会社にすると発表している。menuとレアゾン・ホールディングスは金融機関からの融資を含め、グループ全体で100億円の資金調達を完了したとしているが、そのうち半分がKDDIからの出資となる。いかにKDDIがmenuとの提携に力を入れているかがうかがい知れる。

KDDIはフードデリバリーアプリを手掛けるベンチャー企業menuとの資本業務提携を発表した
KDDIはフードデリバリーアプリを手掛けるベンチャー企業menuとの資本業務提携を発表した
(出所:KDDI)
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