海外ではサムスン電子も参入、他のスマホ大手も続くか
そうした2つの要因から、AirTagは従来のスマートタグより圧倒的に優位であるとして、発表当初から大きな注目を集めている。執筆時点(2021年5月14日)でAirTag自体の購入は比較的容易なのだが、大手ECサイトで純正ケース、あるいはサードパーティー製の低価格ケースが入手しづらい状況にあることが、その人気の高さを示している。
だがスマートタグに力を入れているスマートフォンメーカーはアップルだけではない。その競合となるサムスン電子も、2021年1月に同社初となるスマートタグ「Galaxy SmartTag」シリーズを発表している。
既に発売されているGalaxy SmartTagの仕様を見ると、Bluetooth Low Energyを用いてサムスン電子製のスマートフォンから位置を把握したり、接続できない場合も他の同社製スマートフォンを通じて位置の履歴を知ることができたりするなど、スマートタグとして基本的な機能は一通り備えていることが分かる。
それに加えて、上位モデル「Galaxy SmartTag+」はUWBを搭載しており、AR(拡張現実)技術を組み合わせて高精度の位置を把握できる仕組みも実現するとしている。既にサムスン電子は2020年の「Galaxy Note20 Ultra」以降、ハイエンドモデルにUWBの搭載を進めていることから、Galaxy SmartTag+はそれを活用したデバイスの1つということになりそうだ。
他にもいくつかの大手スマートフォンメーカーが、UWB対応のスマートタグを投入するのではないかという臆測報道が出ているようだ。実際中国の小米科技(シャオミ)は、既にスマートフォンに搭載されたUWBを使って家電を操作するデモなどを披露していることから、それを生かして高精度スマートタグの投入を進める可能性はあり得るだろう。
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