エネルギーや素材、機械、バイオ──。本連載でも見てきたように、深い知見に裏付けられたハードウエアで社会課題を解決する「ディープテック」のスタートアップ企業が、イノベーションの起点になろうとしている。ディープテックを中心に国内100社弱、海外20社弱に総額約90億円を投資するリバネスグループの丸幸弘最高経営責任者(CEO)に、ディープテックの動向とテクノロジーを通した課題解決の戦略を聞いた。

丸 幸弘(まる・ゆきひろ)氏 リバネス代表取締役グループCEO。  1978年生まれ。神奈川県出身。2006年東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。02年同大学院在学中にリバネスを設立。 20年に人類の課題解決に資する研究開発型テクノロジーや企業に投資するリアルテックホールディングスを設立、代表を兼務している。
丸 幸弘(まる・ゆきひろ)氏 リバネス代表取締役グループCEO。 1978年生まれ。神奈川県出身。2006年東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了。02年同大学院在学中にリバネスを設立。 20年に人類の課題解決に資する研究開発型テクノロジーや企業に投資するリアルテックホールディングスを設立、代表を兼務している。

なぜ、今ディープテックが注目されているのでしょうか?

丸幸弘・リバネスグループCEO(以下、丸氏):テクノロジーってそもそももうけるための手段ではないんですよ。空を飛びたいとか、環境を良くするとか課題解決のためにある。そして、何も人工知能(AI)とか最先端の技術だけがすべてではない。ローテクと組み合わせてディープイシューをやっつけるというパターンだって十分、人類の未来に貢献するわけです。

ディープテックで注目の分野は?

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