日本、デジタルイノベーションでは遅れ

 GITAIの経営目標は宇宙での作業コストを100分の1に落とすこと。その第一歩が今回のISSでの作業になる。

 日本のイノベーション力はこの30年の間、衰退してきた。世界知的所有権機関(WIPO)によると、日本の特許取得件数は低下の一途をたどっている。

 イノベーションの総合的な実力値である2020年の「グローバルイノベーション指数」で日本は16位と前年から1つ順位を下げた。調査開始年の07年は4位。その後、じりじりと下がり続け13年から再び順位を上げていったが19、20年と低下が続いている。

 この10年は米グーグルや米アマゾン・ドット・コムなど米国の巨大テック企業やスタートアップが急成長。人工知能(AI)や量子コンピューター、ブロックチェーンなどで破壊的なイノベーションを起こしている。中国も同等かそれ以上の力を持ち始めており、米国と覇権争いを展開。日本は水をあけられようとしている。

 だが、ロボティクスなどの高度なすり合わせ技術や材料の分子設計などブラックボックス化できる領域では日本は健在。「ディープテック」といわれる社会課題を解決するハード技術を巡っては有力スタートアップが開花し始めている。

 ディープテックスタートアップに豊富な投資実績を持つベンチャーキャ ピタル(VC)をグループ会社に持つリバネス(東京・新宿)の丸幸弘グループCEOは「GAFAとは違う戦い方をすれば日本の技術はまだ勝負できる。社会の課題をとらえ、持続可能な未来に答えを出せるのはAI以外にもたくさんある」と語る。イノベーションを秘めた金の卵は日本にまだ埋まっている。

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