究極の人口減少社会になれば、地方を中心に「孤立化」して暮らす人も増える。だが既に日本には、企業や国にほとんど頼らず自立して生きている人も少なくない。限界集落ならぬ「限界突破集落」に暮らす人々にそのための知恵を学ぶ。

 「国際化」「機械化」に続いて「孤立化」はどうか。究極の人口急減社会になれば、地方を中心に、企業や国にほとんど頼ることなく暮らす人も増える可能性が高い。労働力人口が激減し行政サービスが極端に簡素化されれば、生活インフラの整備などは自力でやる必要も出てくる。周辺人口が減り地域から小売業などが消えれば、自給自足に近い生活を余儀なくされる人もいるはずだ。

 これについても日本には既に、そんな環境に随分前から陥っている地域がある。

 段々畑で育てられる作物、草をはむヤギや馬、時折聞こえる鶏の鳴き声、そして製塩所からたちのぼる煙と木が焼ける香り……。眼下にはコバルトブルーの海が広がる。 長崎県五島列島の新上五島町小串郷。ここに「自給自足」の生活を送る小野敬さん一家が暮らす。

小野敬さん一家は五島列島で「自給自足」の生活を送る
小野敬さん一家は五島列島で「自給自足」の生活を送る

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この記事はシリーズ「無子化社会「恋愛停止国家」の未来」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。