シリーズ
上阪欣史のものづくりキングダム

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タイヤ用合成ゴムの再編どこ吹く風、一人旅続ける旭化成
JSRがタイヤ用ゴムを主力とするエラストマー(合成ゴム)事業に終止符を打つ。このほどENEOSホールディングスに事業売却すると発表した。売却額は1000億円規模の見通し。タイヤ用合成ゴムを巡っては住友化学と日本ゼオンも事…
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セーレンが進出するハンガリー、「欧州のタイ」になれるか
ハンガリーが自動車産業の集積地として存在感を高めている。繊維大手のセーレンが自動車用シート材の現地生産を発表したほか、近年は電気自動車(EV)用の電池や材料メーカーが続々と拠点を構えている。自動車業界の呼び水となっている…
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生きながらえたアジア最大のレコード工場、今や世界ブランドに
東洋化成(東京・港)はアジア最大のレコード盤工場を持つ。1960年前後から製造をはじめ、CDというディスラプター(破壊者)に市場を奪われた時もアジアに唯一残る製造拠点として音源を吹き込み続けてきた。近年はブランド力を前面…
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「デジタルとは無縁」、辺境の地が育むレコード針
国内外でレコードブームが続く中、その産業を支えるいぶし銀のメーカーが日本に多いことはあまり知られていない。日本海沿いの町に本社を構える日本精機宝石工業(JICO)はその1社。デジタル技術やDXとはほぼ無縁で丹念なものづく…
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脱炭素でも深刻な「熱」問題 素材スタートアップがクールに挑む
データセンターが次々と新設され、EVなどモビリティーの電動化が進むなか、機器から放出される熱が社会課題に浮上している。熱を冷やすための電力消費量は年々増えているが、この課題を新素材で解決しようとするのが名古屋大学発スター…
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「シリコンウエハーが足りない」、半導体揺るがすもう一つの影
半導体不足に追い打ちをかける、新たなリスクが忍び寄っている。材料基板のシリコンウエハーに不足感が出ているのだ。半導体大手は増産を求めるが、SUMCOなどウエハー大手は慎重を期す。背景には市況に踊らされない固い意志と、技術…