IHIが小型モジュール原子炉(SMR)の開発を手掛ける米スタートアップ、ニュースケール・パワーに出資し、米国のプラント建設プロジェクトに参画すると発表した。ニュースケールには日揮も4月に出資を発表。暗く長いトンネルに入っている日本の原発産業に一筋の光が差し込んだ。小型炉は大型炉に比べ安全性が格段に高く、出力を緻密に制御しやすいため出力にブレがある再生可能エネルギーとの相性もよい。米国が日本勢に秋波を送るのは、小さなスペースに圧力容器など多種多様な機器を詰め込む“お弁当箱”の技術があるからだ。

 4月、経済協力開発機構・原子力機関(OECD・NEA)がまとめたSMRの報告書が話題になった。「SMRは原子力の新規建設が難しいという問題を部分的に解決する。脱炭素の手段としても役割が拡大する可能性がある」。関係者によると、OECDなどがSMRにここまで踏み込んで言及するのは初めてという。

 図らずもこの報告書が出た4月、SMR開発の新星であるニュースケールへの出資を日揮が発表。翌5月にIHIもニュースケールへの出資を発表した。

ニュースケール・パワーが米国で計画するSMRの完成予想図

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