ロボットや検査機器など異なるメーカーの生産装置を1つのソフトで統合し、簡単に一体運用できないか? こんな工場の課題を解決するオープンな通信ソフト「ORiN(オライン)」の提唱が始まって今年で20年になる。世界にも類まれな汎用性の高いソフトだが、ライセンス件数はこの15年で約6万にとどまる。日本の製造業の弱点である生産性の向上に資するはずだが、なぜ導入が進まないのか。そもそもORiNとは何なのか。旗振り役に聞いてみた。

 このORiN、ロボットや工作機械、部品の搬送装置など産業用の機械を動かしたり止めたりする制御用の通信の仕様のことを指す。説明してくれたのは、主要なロボットメーカーでつくるORiN協議会(東京・港)のメンバーで、会員企業の1社、デンソーウェーブ(愛知県阿久比町)IoT推進部の米山宗俊氏だ。

 家づくりで例えてみよう。ロボットや工作機械、検査機器など工場の装置はそれぞれ入力されたプログラムに従って動くように、大工、電気設備屋、左官たちもそれぞれが身につけたスキルで仕事をする。大工たちは日本語という共通言語で対話しながら最終的に家を完成させていくが、工場の製造システムはそう簡単にはいかない。

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