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 5月30日放送のテレビドラマ、日曜劇場「ドラゴン桜」では、東大専科の生徒たちが2泊3日の勉強合宿に挑む様子が描かれました。東大に合格するには、勉強はもとより、適切な食事や運動など生活習慣を身につけることが何より大事である、と桜木建二(阿部寛)は生徒たちに語っていましたね。

 原作のマンガでも、規則正しい生活や勉強の「習慣化」は重要なテーマです。勉強を日常の一コマにしてしまえば、成功は約束されたのも同然。

『ドラゴン桜2』10巻78限目 ©Norifusa Mita/Cork

 桜木が高校時代の水野に教え、先生となった水野が今度は早瀬、天野たちに教えている「歯を磨くように勉強しろ」という言葉は、学びで人生を切り開きたい人が目指すべき境地を一言で表しており、このマンガを代表する名セリフだと思います。

 そして名セリフの常として「それができれば苦労はない」とも感じますよね。

 特に、この連載の読者には親世代が多いでしょうから、お子さんに勉強の習慣をつけさせるために苦慮している人も多いのではないでしょうか。

 「学校から帰ったら、まずは宿題を済ませるために、机に向かう習慣を身につけてほしい。なのに、うちの子ときたら、なんでじっと机に座っていられないのだろう……」
 こんな親御さんの嘆きも聞こえてきそうです。

「ルーティン」の捉え方は個性によって違う

 ここで考え方を変えてみませんか。

 お子さん(人間)の個性によって、「机に向かう」習慣が合う場合と、合わない場合があるのです。自分に合わない習慣を強制されてもやる気が出ないのは当たり前のこと。そして、「机に向かう」習慣が身につきにくくても、お子さんの個性に合った習慣ならば、「歯を磨くように勉強する」ことが可能になるかもしれません。

 そこで今回は、人の個性を理解するためのFFS理論(開発者:小林惠智博士、詳しくはこちら)を基に、その人の個性に合った「習慣化」について考えてみたいと思います。

 「習慣」と似た言葉に、「ルーティン」があります。

 「ルーティン」の意味を広辞苑で調べてみると、「ある機能を持った一種の手順」とあります。ここにある「機能」については後ほど説明するとして、例えば、「朝起きたらシャワーを浴びて、朝食前に30分間読書する」という手順を踏むとすると、それは「朝のルーティン」ということになります。

 では、「習慣」の意味は? こちらも広辞苑を引いてみました。

1.日常の決まりきったおこない、しきたり、ならわし、慣習
2.反復によって習得し、少ない心的努力で繰り返せる固定した行動

の2つの意味があります。ここでは、2の意味で使っていきましょう。
 つまり、ルーティンを毎日繰り返すことすなわち「習慣化」、と定義したいと思います。

 そこで、先ほどのルーティンの意味に戻ると、「ある機能を持った一種の手順」とありました。ルーティンには機能がある。実は、この「機能」がミソなんです。

 これをFFS理論で考えると、「ルーティンが持つ機能は個性によって違う」と解釈できます。つまり、ルーティンの捉え方は、その人の個性によって違うのです。今回は、書籍『ドラゴン桜とFFS理論が教えてくれる あなたが伸びる学び型』に沿って、「保全性」が高い人、「拡散性」が高い人、それぞれに合ったルーティンの身につけ方、習慣化の方法を考えてみます。

 「ルーティン」と言えば、元大リーガー野球選手、イチローが有名です。試合前にいつも食べていたというカレーや、試合のあと念入りにグラブを磨いていた話を記憶している人も多いでしょう。

続きを読む 2/5 イチローの個性をFFS理論で分析すると?