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 テレビドラマ「ドラゴン桜」で、元暴走族の弁護士・桜木建二(阿部 寛)に「グダグダ考えずに、飛び込んでみろ」と背中を押されて「東大専科」の門を叩いた天野晃一郎(加藤清史郎)くん。在籍している龍海高校の偏差値は32。彼もいわゆる「勉強のできる子」ではありません。

 しかし考えてみれば不思議な話です。「勉強ができる、できない」は、いったいいつからどのように決まっていくのでしょうか。

 「なんだ、こんな点数しか取れないのか。本当に俺の息子か?」
 と嘆く親がいます。かく言う、私もその一人でした。

 親から見れば、「こんなに簡単な問題」であっても、子どもからすれば、苦手な科目であったり、そもそも勉強嫌いになっているので取り組めなかったりするのです。
 でも親は、「勉強できないのは“お前のせい”」と、つい言ってしまうのです。  これって、本当に「子ども自身のせい」でしょうか?

 いわゆる「勉強」というものに触れるのは、小学校に入ってからです。
未就学児は幼稚園等で、お遊戯や集団行動を通じて「脳を柔らかくする」ことを始めますが、まだ体系的な勉強にはなっていません。

 小学校に入った段階でも、まだ気質(生まれつきの性質)が強い時期であり、FFS理論(開発者:小林 惠智博士、詳しくはこちら)で言うところの「拡散性」と「保全性」の因子の特徴で説明すると、情動的な反応、つまり「好き」「嫌い」や「興味ある」「なし」、「面白い」や「安心」で動いていくのです。

保全性の学びは「体系化」、一歩一歩上っていく

 仕事も勉強も「好き嫌いで選ぶものではない」と言う人がいますが、実は人間の性質からすれば、好き嫌いは重大な問題です。
 勉強や、その科目が好きか/嫌いかは、「学び」についての大きな論点です。

 ざっくり説明しておきますと
「保全性」が「拡散性」よりも高い人は「体系化」の学び
「拡散性」が「保全性」よりも高い人は「概念化」の学び

 が、適していると考えられます。

(体系化、概念化の詳しい説明や、保全性、拡散性の学びに表れる特徴については書籍をお読みください。なお、保全性の高い人については「『果敢に飛び込んでいく人』を羨む必要はない」を、拡散性の高い人については「『興味ないんで』と言い放つ部下をどうしよう」を読んでいただけると、ご理解いただけると思います)

 一般的な教科書や授業の進め方は、学習指導要領に基づいて、階段を上るように構成されています。ですので、「保全性」の高い人には合うはずです。

 また、親に褒められることで「安心を得られる」と考えるので、頑張って勉強しようとします。つまり保全性のほうが、今の制度では、学びやすい環境で「好きだから」「安心して取り組める」ため、基本的に「できる子」になりやすい、と言えます。

 では、「保全性」の高い子が勉強嫌いになるのはどんな理由がありそうでしょうか。

続きを読む 2/4 「いつか」を待っている拡散性