
「たかが尿の悩み」と侮ってはいけない理由
「仕事中に何回もトイレに行きたくなって困る」
「夜中にトイレのために目が覚めてしまう」
「トイレが近いのが気になって外出をためらう」

尿に関する悩みは、非常に身近なものだ。多くの人が悩みを抱えているが、デリケートな側面があるために、人には相談しづらいと感じてしまうこともよくある。
尿について困っていても、すぐには病院に行きづらく、「こんなことで悩んでいるのは、自分だけでは」と心配してしまう人もいる。
一方で、「たかが尿の悩み。年を取れば誰にでもあるもの」と思うかもしれない。
だが、日本大学医学部泌尿器科学系主任教授の高橋悟氏は、「頻尿や尿もれは加齢が原因の1つとなってはいるものの、単なる老化現象ではありません。原因が複雑に絡み合っていて、背後に深刻な病気が隠れている場合もあります」と忠告する。
尿の悩みを抱えているのは、バリバリ働いている現役世代でも同じだ。
日経Goodayと日経ビジネス電子版の読者を対象に2022年7月~8月に行われたアンケートで、尿の悩みの有無について聞いたところ、「尿の悩みはあるが、病院などで医師に相談したことはない」と答えた人は、50代では63.5%にも上った。
60代、70代と年齢が上がるにつれて、「尿の悩みがあり、医師に相談したことがある」と答える人の割合が増えてくる。
現役世代では、頻尿や尿もれなどの尿の悩みがあっても、医師などには相談していない人が多い。つまり、職場で一緒に働いている同僚の中にも、人知れず尿トラブルを抱えながら仕事をしている人も少なくないのである。
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