確かに、花粉症の酒好きの多くが体験しているように、深酒をしたときほど、翌日の症状がきつくなる。つまりは、「症状を悪化させたくなければ、飲み過ぎないようにする」ということが第一なのだ。

 「深酒をしないということに加えて、外から帰ってきたら入浴などの際に体についた花粉を落とし、寝る前に点鼻薬でケアをしておけば、さらに症状の悪化の緩和が期待できます」(大久保さん)

眠くなる花粉症の薬が悪酔いを誘発

 ところで、「花粉症の薬を飲んでいるときに飲み会に行くと、いつもより悪酔いする」ということも実感している。そもそも服薬中に酒を飲むこと自体間違っているとお叱りを受けそうだが、酒好きはついついやってしまいがちだ。

 「花粉症の薬の中でも、ポララミン(一般名:d−クロルフェニラミンマレイン酸塩)などの眠くなる抗ヒスタミン薬を飲んでいる方は、お酒を控えたほうが無難です。これらを飲むと、脳にあるヒスタミン受容体がブロックされるのですが、その状態でアルコールが入ると、脳に与える影響が大きくなり、眠気をはじめとする副作用もひどくなります。日常的にお酒を飲む方は、眠気を誘発しない薬を病院で処方してもらいましょう」(大久保さん)

 大久保さんによると、花粉症の薬の中でも「第三世代」と呼ばれるルパフィン(一般名:ルパタジンフマル酸塩)、ビラノア(一般名:ビラスチン)、ザイザル(一般名:レボセチリジン塩酸塩)などが「眠くならない薬」にあたるそうだ。これらの薬は、脳の関門を通過しないよう成分のサイズが大きくなっており、眠気が起こりにくくなっている。

 そして大事なのは、「市販薬で済まさず、できるだけクリニックなどで薬を処方してもらうこと」だという。

 「市販薬といっても、もともと処方薬だったものが市販薬として入手可能になったものもあり、選択肢は広がっています。ただ、第三世代の薬は医師でなくては処方できません。その人の症状や生活パターンに最も適した処方薬がありますので、面倒でも病院で飲み薬と点鼻薬、点眼薬を処方してもらうことをお勧めします」(大久保さん)

 花粉症のシーズンの耳鼻咽喉科は混み合うだけに、市販薬で済ませている人も少なくないはず。市販薬では花粉症の症状をうまく抑えられない、花粉症シーズンに酒を飲むと眠気が出て困る、という悩みを持つ人は特に、病院で薬を処方してもらうようにしよう。

つまみは「脂の多い肉類」を避ける

 それでは先生、花粉症の症状が悪化しにくいお酒やおつまみの種類はあるのでしょうか?

 「基本的に、どんなお酒でも飲み過ぎたら花粉症には良くありません。ただ、蒸留酒は醸造酒に比べ、酔いがさめやすいので、翌日の症状を悪化させないためには蒸留酒のほうが向いているかもしれません。おつまみは薄味を心がけ、かつ消化のいい軽めのものを選ぶようにしましょう。中でも緑黄色野菜は積極的にとりたい食材です。逆に、脂の多い肉類などばかり食べると、アレルギーを悪化させてしまうので注意が必要です」(大久保さん)

 また、おつまみについては、なるべくたくさんの食材をバランスよく食べることが大切だという。

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