テレワーク拡充の結果、シェアオフィスへ本社を移転するスタートアップが急増している。特に動きが激しいのは東京・渋谷周辺。上場企業も例外でない。コスト削減のみならず、業務内容や働き方の変化への対応力が評価されている。

渋谷スクランブルスクエア内にあるシェアオフィス。Gunosyやトラストバンク、ギークス、メタップスなど、有力なスタートアップが次々と本社移転を決めた(©︎WeWork)
渋谷スクランブルスクエア内にあるシェアオフィス。Gunosyやトラストバンク、ギークス、メタップスなど、有力なスタートアップが次々と本社移転を決めた(©︎WeWork)

 原則として週1回、できれば週2回の出社を推奨する──。ニュース配信アプリを運営するGunosy(グノシー)は2021年6月から就業ルールを変更し、コロナ前より出社頻度を大幅に減らす。その名も「グノシーワークスタイル(通称:グノスタ)」だ。しかも、出社するのは持ちビルや賃貸物件ではない。渋谷駅直結の超高層ビル「渋谷スクランブルスクエア」のシェアオフィスである。自分たち専用の本社を持たないという大胆な決断を下した。

 これまでは事業拡大に伴って、六本木ヒルズ森タワー、アーク森ビルと移転しながら本社を広げてきた。ところが、コロナ禍で原則として在宅勤務にかじを切ったことで出社率が急低下。「今後、全員が同じ場所に集まることは、そうそう発生しない」(コーポレート本部組織運営部総務チームのマネージャー迫恵里奈氏)とみて、自前で広いオフィスを持つ必要はないと結論づけた。

 「オフィスを縮小移転する形で賃貸借契約も検討したが、シェアオフィスで必要最小限のスペースを借りたほうが、社員数の変化に柔軟に対応できるオフィスになる」(迫氏)

 固定費の負担も軽くなる。他社も同じ空間を利用するシェアオフィスだと交流も広がり、新事業が芽吹きやすいという期待もある。

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