本社の出社率は3~4割にとどまり、オフィスの削減に踏み切った

 この4月、三菱ケミカルは都内の3カ所に分散していた本社機能を、東京・大手町のパレスビルに集約する。17年に三菱化学・三菱樹脂・三菱レイヨンの3社が合併して誕生した同社にとって本社機能の統合は数年来の懸案事項。しかし、スペースの確保などの問題で踏み切れずにいた。それが今、実現した背景には、コロナ禍でテレワークが定着し、出社率が大幅に低下していることがある。

 現状、3~4割の社員しか本社に出社していない。今後も出社率は最大でも6割にとどまるという前提で、大手町に一本化する決断をした。これにより、賃料などのコストは年間15億円も削減できるという。

2017年からテレワークに取り組み

 テレワークへの取り組みはコロナ禍の前の2017年から始めており、18年には全社員が対象になるよう、制度は整えていた。しかし、人材組織開発部の鎌田和典氏は「社員の利用率は10%くらいにとどまっており、正直、ここまで定着するとは想定していなかった」と当時を振り返る。

 新型コロナ対策で原則テレワークとしたところ、本社スタッフにはITツールを配布済みだったものの、社内システムに接続する回線容量が逼迫するという問題に直面。また、地方の事業所でも事務部門を中心にテレワークを推奨したが、ITツールが不足していたためにモバイルWi-Fiルーターの手配が必要になるなど、苦労は少なくなかったという。

続きを読む 2/3 地方在住のまま本社の仕事ができる

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り966文字 / 全文2140文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

オリジナル動画が見放題、ウェビナー参加し放題

日経ビジネス最新号、9年分のバックナンバーが読み放題