大山社長の狙い 「会議がムダ」は表層的

アイリスオーヤマ 代表取締役社長 大山晃弘氏
アイリスオーヤマ 代表取締役社長 大山晃弘氏

 何を決めるかが明確で、最短時間で議論して結論を出せる会議は、会社の生産性を高める。一概に会議がムダ、というのは表層的な考えだと思います。マーケティングや製造、開発など様々な部門の社員が集まるので、情報共有も進みます。

 会議が印象に残っているのは、コロナ禍になる前の19年5月に発売を決め、20年に発売してヒットした「ナノエアーマスク」です。

 息がしやすいが値段が高くなるということで、そこに価値があるのかと非常に紛糾しました。ただ機能は良いし、「ナノ」とお客様に伝えやすいキーワードもあった。よく分析されたプレゼンだったので、「リスクを冒してでもやろう」と決断を下せました。

 構想段階から発売まで、プレゼンの機会を1商品当たり3~4回設けているのもポイントです。一発勝負で企画を通そうとなると、次第にリスクが無い企画ばかりが提案されたり、結局発売されない商品の開発に何カ月も費やしてしまったりする。これでは個人、会社に不利益です。3~4回のチャンスがあるから、それぞれの知見がフィードバックされた、いいアイデアに落ち着くと思っています。

 社員は、この会議でどう説得するか、非常に力を注ぎます。その準備が、お客様や関係会社を説得するときに、必ず役に立ちます。

(クレジット)
photo/村上昭浩

月刊誌「日経トレンディ」

 2021年5月号では巻頭で「ヒット企業直伝!最強の話し方・会議・プレゼン」を特集しています。新型コロナウイルスの影響でオンライン会議が当たり前になり、「空気読んでよ」「仲良くなってなんとか」というコミュニケーションが通用しなくなった今、会議やプレゼンなどビジネスでの話し方がますます重要になっています。

 コロナ禍でも成果を出しているヒット企業の共通点は実は、会議を重要視していることでした。効率よく、最も伝わる会議やプレゼンをするためにどんな工夫をしているのか。新年度に学びたい、リーダーのための話し方も紹介します。

この記事はシリーズ「日経トレンディ発 最強の話し方・会議・プレゼン」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。