トランプ前米政権が始めた中国との経済戦争をバイデン大統領が引き継いだ。日本政府も歩調を合わせるように、中国への警戒を強める。日中経済戦争の最前線に向かった。

広大な工事現場を一望

 その売り出し中の土地は東京湾に面する神奈川県横須賀市の港湾地区にあった。治安当局者が「取引の行方を注視している」と教えてくれた売り地だ。もう使われていない様子の建物がひっそりと立つ。

 「誰かいますかあ」と叫んでも返答はない。代わりに「ガンガンガンガン」と、鉄をたたくような音が一帯に響く。騒音が鳴る方向に目を向けると、数百m先に広大な工事現場が広がっていた。

建て替え工事が進む横須賀火力発電所

 巨大なクレーンが林立し、ダンプカーが行き交う。2019年から建て替え工事が進む横須賀火力発電所である。23年の再稼働を計画する。24年には総出力が130万キロワットに達する予定で、約45万世帯の電力消費量を賄うことができる。大勢の暮らしを支える発電所を一望できる土地の購入を目指しているのは、ある中国メーカーの日本法人だという。

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この記事はシリーズ「アメリカは変われるか 世界を覆う「トランプ後遺症」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。