日本の音楽市場でようやくデジタルシフトが始まった。オンラインライブはその1つだ。だが、今後のビジネスの柱になる気配はない。自らの役割を見いだそうとするレコード会社にとって、暗中模索が続く。

サザンオールスターズが横浜アリーナで開いたオンラインライブは、チケット購入者が約18万人に上った(写真:長田洋平/アフロ)
サザンオールスターズが横浜アリーナで開いたオンラインライブは、チケット購入者が約18万人に上った(写真:長田洋平/アフロ)

 2020年6月、音楽の聖地といわれる横浜アリーナで人気バンド「サザンオールスターズ」がライブを開いた。新型コロナウイルス禍の真っただ中で、約1万7000人入る会場に観客はゼロだった。

 このライブは、事前にチケットを買った人へのオンライン配信という形を取り、購入者は約18万人に上った。横浜アリーナで10回ライブを開くのと同じ数だ。

 オンラインライブが新市場として立ち上がったのは確かだ。LINEは20年、有料オンラインライブの配信プラットフォーム「LINE LIVE-VIEWING」の提供を始め、長渕剛さんや奥田民生さんといったファンの年齢層が比較的高いアーティストも積極的に活用している。 

長渕剛さんは20年8月、LINE LIVE-VIEWINGでオンラインライブを実施。10万人を動員した
長渕剛さんは20年8月、LINE LIVE-VIEWINGでオンラインライブを実施。10万人を動員した

 だが現在、音楽関係者たちが抱いている期待の大きさは当初ほどではない。

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