この連載では、英語コーチング・プログラム「TORAIZ(トライズ)」の約6000人の受講生のデータと学習工学に基づき、最小の努力によって最短で英語の学習目標を達成するためのノウハウを受講生や読者の皆様からの質問に答える形でお伝えしていきます。コメント欄でビジネス英語について何でもご質問ください。
それでは今回も質問にお答えしていきたいと思います。
自動車関連メーカー勤務 Yさん(42歳)
最近、EV(電気自動車)化とグローバル化への対応として、ポジションごとに必要とされる英語力がCEFRで規定され、同時に、実務で使えるようになることが求められています。私のポジションですとCEFRでB1レベルを要求されています。
英語は大学受験の際と今まで会社から求められていたTOEICのために勉強してきましたが、実務で使うことはなく、どうしたら実務的な英語が身に付くのか分からず困っています。どのように英語学習をしたらよいのでしょうか。

[回答]
最近、TORAIZでは自動車関連企業に勤める方の受講が急増しています。恐らくEV化とグローバル化が一体となって進展しているからだと思います。ですからYさんと同じ悩みを抱えている人はたくさんいらっしゃいます。
TORAIZでは、個々の法人・個人の現状と学習ゴールを設定して教材の選定やレッスン内容、学習の進め方に至るまで、プログラムを最適化しています。また、学習期間についても3カ月から1年まで柔軟に対応しています。Yさんのように自動車関連企業に勤務する方についても、個別最適化したプログラムを提供していますので、それに基づいて回答したいと思います。
フレーズ暗記
中級者には以下の教材をお薦めします。中上級者からするとシンプルな表現が多く、すでに知っている単語と英文法で使えるフレーズが多いためです。覚えることはそこまで難しくありませんが、覚えることが目的ではなくそれを瞬時に発話できるようにトレーニングします。
『ビジネスで1番よく使う英会話 (BIZ No.1シリーズ)』(松井こずえ、Jリサーチ出版)
VERSANT47点程度の英語力がある上級者と判断した場合は、以下の教材をお薦めします。この教材を使うことで「意味は知っているけれども難易度の高い動詞」の使い方を理解でき、自身の英語をネイティブが使うような、洗練された複雑な表現へ成長させることが可能です。
『世界のエリートを唸らせる 話すビジネス英語』(塚本亮、三修社)
シャドーイング
中上級者にとってリスニングの課題の1つは「きれいな英語は聞き取れるけれども、早かったりなまりが入ったりすると聞き取れない」ことです。以下はなまりが多いノンネイティブとネイティブが混ざるビジネスの場を想定した教材で、実践に近い形で音声知覚を身に付けることが可能です。
『改訂版 究極のビジネス英語リスニング Vol.3(究極シリーズ)』(株式会社アルク 出版編集部、アルク)
上級者の場合、早い英語の聞き取りに加え、英語のネイティブスピーカーと対等に渡り合えるテクニックや表現についても書いてある以下の教材もお薦めです。
『世界基準のビジネス英会話 重要交渉戦略15パターン』(竹村和浩、ビル・ベンフィールド、三修社)
また、製造業の現場に特化した教材としては、以下がお薦めです。期間にもよりますが、ある程度力をつけた後の仕上げの教材として使いたいところです。
『仕事現場の英会話 製造業編』(高橋信弘、ディーエイチシー)
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