「宣言」して成功してきたソフトバンクの孫正義氏

 「宣言」でコミットメントを高める方法はソフトバンクグループの孫正義会長兼社長も使っています。会社の事業についての「宣言」だけでなく、趣味のゴルフでも使っていました。孫さんは、マスターズ・トーナメントが開催される米オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブを72で回ったことがあるほどの腕前なのですが、そこに到達するために使ったのが目標を宣言することだったのです。

 孫さんは、20代で慢性肝炎という大病を患って3年ほど療養をしていました。ゴルフはそのリハビリとして始めました。そのときに「1年以内に90台で回る。2年目には80台、3年目には70台で回り、必ずパープレイを達成する」という目標を立て宣言したそうです。そして、実際に3年目にはパープレイを達成したのです。

 孫さんは目標を立てて宣言する手法を、事業でも常に使っています。

 例えば、2000年代に通信事業に参入した際、あまりの人気で申し込みから開通までの時間がかかりすぎてクレームを生むことになったのですが、「10営業日がんばります宣言」で回線の開通をコミットして突破しました。

 また、2010年代には、Twitterで孫さん自身がソフトバンクに関する意見を広く募り「やりましょう」と宣言して様々なアイデアを実現したことを覚えている人もいるかもしれません。

 現在も10兆円ファンドなどを「宣言」することで事業を成長させようとしています。

 Yさん、どうしても継続できない場合は、「宣言」してみましょう。躊躇(ちゅうちょ)するようであれば、まだ覚悟が足りません。自分の人生で英語を話すとどのような効果があるかを考えてみてください。その上でやはり英語学習が必要だと思うのであれば、その躊躇は乗り越えるべきでしょう。継続するために今「宣言」することが大事です。応援しています。きっと「宣言」することで継続できると思います。

(写真:PIXTA)
(写真:PIXTA)
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