この連載では、英語コーチング・プログラム「TORAIZ(トライズ)」の約6000人の受講生のデータと学習工学に基づき、最小の努力によって最短で英語の学習目標を達成するためのノウハウを受講生や読者の皆様からの質問に答える形でお伝えしていきます。コメント欄でビジネス英語についてなんでもご質問ください。

 それでは今回も質問にお答えしていきたいと思います。

[今回の質問]

外資系IT企業 Iさん(34歳)
 本社が米国西海岸にある外資系IT企業(A社)に勤務しています。そのような会社なので私もそれなりに英語を使って仕事をしていますが、周りの人が英語のネイティブスピーカーと議論しているのを見ると、私よりも英語がうまく感じて少し気後れする場面もあります。
 しかし、本社のポジションが公募される場合もあるので、可能であれば本社に移りたいとも思っています。どのくらいの英語力があればよいのでしょうか。

[回答]
 Iさん、「米国の本社に移りたい」との希望は志が高く素晴らしいと思います。A社に勤める多くの方がTORAIZを受講しており、すでに本社に移られた方もいます。

 A社を含め多くの外資系企業では、社内公募の選考は募集しているポジションの上司となる人との数回の面接で決まることが多いようです。A社で本社に移った方が、どのくらいの英語力で本社の面接を突破されたかというと、英ピアソンの英語スピーキングテストVERSANTのスコアで59点です。

 世界的な言語能力の指標である「ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)」でいえばグローバル企業で仕事をするために必要とされるB2レベル(VERSANTのスコア58点以上)ということになります。以上のことから考えると、日本人が外資系企業の本社に移る基準もやはりCEFR B2レベルをボーダーと考えてよさそうです。

 では、CEFR B2レベルあるいはVERSANTのスコア58点とはどのくらいの英語力でしょうか。

 ここでは、当社もスコアデータの収集や分析を協力した日本経済新聞社 人材教育事業ユニットによる「VERSANT 1万人スコア分析 総合レポート」から考えてみたいと思います。このレポートの対象は、2018〜20年にVERSANTを受験した1万505人の社会人と学生です。VERSANTを受けるような英語に比較的自信のある層であったためか、レベルが高く、VERSANTの全受験者平均スコアが42.2点、TOEICの平均得点(申告があった4238人のみ)は777点でした。

 まずB2レベルの英語力とは、どのくらいでしょうか。レポートではCEFR B2レベルについて次のようにまとめてあります。

VERSANT 58〜62 ネイティブとも議論できる。欧米企業がアジアなどの非英語ネイティブ圏で人材採用するために求める最低限の英語力。それ以外は予備選抜で落とす対象とされている。日本人が国内での学習で到達するのはなかなか難しいが、ビジネスで英語を使いリーダーシップを発揮するために必要なレベル

 さらに、具体的な英語力としては、次のように記述されています。

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