中学英語の文法と語彙の復習から

 TORAIZで英語学習プログラムを修了した選手の皆さんは、VERSANTスピーキングテストで47点前後を達成されています。VERSANTスコアで47点程度のスピーキング力があれば、ビジネスパーソンとしても海外事業部門での活躍が期待できます。さすが一流のアスリートは、自分を律してきちんとトレーニングをされるので、英語でも実績が出るのだと感じます。

 このレベルを達成するまでには、大きく2段階のプロセスがあります。1000時間の英語学習のプロセスをスタートする前に、まず、3カ月から6カ月の中学英語の復習のプロセスが必要です。この順番がとても重要です。

 個人差はありますが、特にVERSANTスコアが30点以下の場合には、中学英語の文法と語彙の復習から行うケースが多いのです。

 もし、中学英語の文法と語彙の復習なしに英会話のトレーニングを始めたらどうなるのでしょうか?

 TORAIZはオーダーメードのプログラムですから、受講生の方からどうしても英会話のトレーニングからスタートしたいと希望された場合には、文法と語彙の復習をお勧めしながらも、対応することがあります。この場合、結局途中で伸び悩むことになります。具体的には、VERSANTスコアが40点前後から伸びなくなります。

 理由としては、リスニング力がついて、ある程度意味が分かるようにはなるものの、正しい構文で発話することが難しいためです。その結果、やはり文法と語彙の学習をやり直すことになります。このように、中学レベルの文法力と語彙力は、VERSANTスコアを47点まで伸ばすために不可欠であることが分かります。

 中学英語の文法の復習には、最近はよくまとまった本が出ています。お勧めは『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。』(山田暢彦監修:学研教育出版)です。中学3年間分の英語を1冊で復習することができます。ある程度中学レベルの英語を覚えていれば3カ月、全く忘れてしまっている場合でも6カ月もあれば、十分マスターすることができるでしょう。文法の習得にはひとまずこの本を完璧に仕上げましょう。

 単語については難しい単語を覚える必要はないので、基本的な単語集を1冊覚えることをお勧めします。実際に、ソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏やアメリカのバイデン大統領の英語でも、基本的な英単語3000語で95%から97%をカバーしています。残りの数%もほとんどが固有名詞や業界用語です。

 つまり、単語帳では基本的な3000語を覚えることが重要で、それ以上の難しい単語は、実務で出てきたときに覚えたほうがより効率的と言えます。

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)

 このようにまず3カ月から6カ月かけて中学文法と語彙の復習を行えば、その後はこれまでこの連載でご説明してきた通り、1年1000時間の学習で英語は話せるようになります。このことは、ご紹介したサッカー選手の皆さんの実績が証明しています。

 Tさん。もちろん個人差はありますが、どんな初心者でもこの学習法で1年半、毎日3時間学習すれば、仕事で用事を果たすレベルなら英語は話せるようになります。今、英語に自信がないからと諦めずに、ぜひ頑張ってください。応援しています。

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