次にCEFRと他の英語資格との関係について考えましょう。この関係について、一般的に参考にされているのが「大学入学共通テスト」用の英語の資格・検定試験とCEFRの対照表です。

 文部科学省は、大学入試センター試験に代わり導入される予定だった「大学入学共通テスト」のために、英語の4技能(聞く・話す・読む・書く)を適切に評価することを目的として、英語の資格・検定試験とCEFRの対照表を2018年に公表しました。

 参照表に掲載されているのは、次の8つの資格・検定試験です。

  • ケンブリッジ 英語検定
  • 実用英語技能検定 1級~3級
  • GTEC Advanced/Basic/Core/CBT
  • IELTS
  • TEAP
  • TEAP CBT
  • TOEFL iBT
  • TOEIC L&R/ TOEIC S&W
出所:文部科学省、<a href="https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/03/__icsFiles/afieldfile/2019/01/15/1402610_1.pdf" target="_blank">https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/30/03/__icsFiles/afieldfile/2019/01/15/1402610_1.pdf</a>
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 このようにCEFRと英語の資格・検定試験は換算可能とされています。しかし、それぞれの資格で測定方法が違うのですから、そもそも測定対象としている言語能力が違い、測定誤差もあるので、換算が完璧ということはありません。

 例えば、ある資格・検定試験についてはCEFRで B2の人が受験すればこのくらいのスコアの範囲だろうと納得できるのですが、逆に、そのスコア範囲の日本人学習者であっても、CEFRで B2レベルの英語力がない人がかなりいるという印象を受けます。つまり、換算が一方通行の場合もあり得ると思われます。

 このようなことを前提にYさんの立場で考えると、会社でCEFRを導入された場合には、資格・検定試験の中で自分自身が最もスコアを取りやすいと思う試験・検定試験を選び、試験対策を徹底的に行った上で、CEFR換算で必要なスコアを獲得すべきだと思います。

 同時に、そのCEFRレベルについて、セルフ・アセスメント用のリストがあるので確認しましょう。

 それが、会社が社員に求めている英語レベルです。CEFR換算で必要なスコアを獲得した後、CEFRでそのレベルに記されている英語力を目指してさらに研さんを積むということになると思います。

 まとめるとCEFRは、既存の資格・検定試験より、実務で使うための英語力を表現したものとして会社で活用されてきており、学習者もCEFRを理解して学習のゴール設定として活用することが重要だと思います。

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