場数を踏むことが大切

三木:なるほどVERSANTテストは、小手先では通用せず実力がないとスコアが出ないテストだということはよく分かりましたが、少しはテクニック的なものはないのでしょうか?

高井:基本的にテクニック的なものはないと思います。しかし、準備としてはまずテスト開始の冒頭でしくじらないことが大事です。ですから試験開始の少し前に英語を聞いて頭を英語ベースに切り替えておくことがよいと思います。テストの冒頭で失敗するとその後も総崩れになりがちだからです。

 VERSANTテストを数多く受けることも大事だと思います。初めて受ける人は形式に慣れていないため実力よりスコアが3点から4点、人によっては10点ぐらい低く出ることがあります。ですから複数回受けることは重要だと思います。

三木:この受講生の方は75点まで3カ月でいかれたのですからあと半年ぐらいやれば満点までいけるような気がするのですが不可能なのでしょうか?

高井:半年という期限では難しいと思います。先にお話しした通り発音と流ちょうさで満点を取ることは難しいからです。

三木:半年では無理だということは分かりました。では、高井さんは満点を取るまでどのくらい英語を学習されたのでしょうか?

高井:現在私は26歳ですが、英語を本格的に学習し始めたのが10歳の頃でした。中学入試に英語がある学校を受験することにしたからです。そこから英語好きになり継続して学習しているのですが、1年間に1000時間以上の英語学習を16年間ずっと継続しているので16000時間以上は英語学習に費やしています。

三木:なるほど。VERSANT満点への道は非常に険しく遠い道であることがよく分かりました。しかし、逆に言えば、75点からプラス5点が厳しいということだと思います。するとKさんは75点を目指すべきでしょうか?

高井:そうですね。まずは69点を目指すことがよいと思います。Kさんであれば半年から1年あれば達成できると思います。VERSANTスコアが69点あればCEFR(※)では、C1レベルで「流暢で自由な表現を、適切な構文を使って明確に話すことができる」レベルです。一方、VERSANTスコア79点以上はCEFRで言えばC2レベルで「微妙な意味合いを正確かつ自然に伝達できる」レベルであり英語のネイティブ話者と完全に同等というレベルです。やはりこのレベルまでいけるかどうかは人にもよりますし、一生英語を学習し続けることが前提ということになると思います。

※ヨーロッパ言語共通参照枠
 詳しくは連載13回:会社の英語力の指標にCEFRが加わった、TOEICと何が違う?
VERSANT公式サイトより引用
VERSANT公式サイトより引用
[画像のクリックで拡大表示]

三木:高井さん、よく分かりました。ありがとうございました。今後も受講生のためにご自身の知識や経験を生かしてコンサルタントとして活躍してください。

 Kさん。いかがだったでしょうか? このインタビューを通じて私自身もやはり日本人が英語のネイティブ並みの英語力を身に付けるための困難さを強く感じた一方で、戦略的にツールとして英語を学ぶことの重要性を再認識しました。Kさんも長期的に満点を目指す一方で、短期的な目標をご自身のキャリアパスを前提として設定されてはいかがでしょうか? 

 Kさん。頑張ってください。応援しています。

この記事はシリーズ「その英語学習法、間違ってます!」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。