外資系企業で働くために必要な学習期間はどれぐらいか

 では、次に自宅学習や英会話、留学などを含めて英語を集中して学習した期間について質問してみました。結果は一番のボリュームゾーンは「2年以上」の26%となりました。やはり、外資系企業で英語を使って働くまでには相当の英語学習の期間が必要であることは事実のようです。しかし、「3カ月未満」や「3カ月以上6カ月未満」も20%以上あります。そこでさらにクロス集計をしてみると、両親のどちらかが英語話者の人の場合、一番のボリュームゾーンが「3カ月以上6カ月未満」であることなどが分かりました。このことは、英語と関わる環境が、外資系企業で働くのに必要とされるレベルに達するまでの学習時間を左右する大きな要素の1つだということを示唆しています。

 そこで、我々は、個人による環境の差を排除して、「TOEIC スコアが750点前後で英語がほとんど話せない知人からの質問」という想定をして、「外資系企業で働くためには、毎日3時間英語学習に取り組むとしてどのくらいの期間、英語学習に注力したら良いか」という尋ねてみました。

 すると、「2年以上」や「3カ月未満」の極端な回答が減り「6カ月以上1年未満」の割合が顕著に増え一番のボリュームゾーンとなりました。これは、外資系ビジネスパーソンが自身で英語学習を経験してきた結果分かった、より効率的な学習方法や、自身の「両親のどちらかが英語話者である」といった特殊な環境要因を排除したりした上での回答と思われます。

 また、「2年以上」という回答を24カ月と仮定した上で、回答数に応じて重み付けして平均的な学習期間を計算すると、12.03カ月になります。

 つまり、一般的な環境で学習をしてきた、またはしているTOEICのスコア750点前後の日本人の英語学習者は、効率的に学習をしたとしても「外資系企業で働くためには、約1年かかる」ということが、この調査結果から分かってきたといえると思います。

 最後に調査結果から分かったことをあらためてまとめます。

 1つ目は、一般的な日本人の英語学習者が、外資系企業で働くことができるレベル(言い換えれば、実質的に英語が公用語化した日本企業であっても期待されるレベル)の英語力を身に付けようするならば、「TOEIC Listening & Reading Testでまずは700点以上を目指すべきだ」ということ。

 2つ目は、上記のスコアを達成した後はTOEIC Listening & Reading Testのスコアに必ずしもこだわる必要はなく、「効率的な英語学習を行えば、1年後には外資系企業で働くことができる英語のレベルに到達することができる」ということです。

 次回以降は、より詳細にどのような英語学習が日本のビジネスパーソンにとって時間と労力を最小化できる効率的な学習法かを探っていきたいと思います。ご期待ください。

(写真:PIXTA)
(写真:PIXTA)

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