世界の最新の経営学では、「ラグジュアリー」を体現し、維持するためのマネジメントについて、ケーススタディーを通した実証的な研究が進んでいる。ラグジュアリーなブランドづくりの世界が少しずつ見えてきた。

ラグジュアリーブランドになるには何が必要か(写真はイメージ、写真:shutterstock)
ラグジュアリーブランドになるには何が必要か(写真はイメージ、写真:shutterstock)

 ラグジュアリーは、それを持つブランドに触れた際に「感じることはできる」ものの、具体的な形でそれが何かを「説明することが難しい」コンセプトの1つだ。それゆえ、マネジメントも一筋縄ではいかない。

 米バージニア大学のクリスティ・ロックウッド氏らは、近く学術誌(ジャーナル)に掲載予定の最新論文において、米国のラグジュアリーホテルの歴史を225年分にわたって調査した。分析の結果、「歴史の中でラグジュアリーに関わる危機に何度かさらされており」、「その度にラグジュアリーの定義をアップデートすることで乗り越えてきた」ことを明らかにしている。

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