「あなたの職場に世界の経営学を」というコンセプトの下、今回取り上げるのはリーダーの言葉を巡る研究の最前線の成果だ。直面する仕事の悩みを「今の経営学」で解消しよう。

上司や同僚からかけられた言葉が、仕事やビジネス、さらには人生にとって大きな影響を与える言葉となることがある。そのくらい、言葉は大きな力を持っており、世界の経営学の最前線においても、言葉が持つ力について実証的な研究が進んでいる。
独WHUオットー・バイスハイム経営大学院のフォビオラ・ゲルポルト氏らは、2019年の論文において、「上司-部下といった公式的なヒエラルキーが存在しない中で、自然と周囲からリーダーと見なされる人は、どのような言葉をメンバーにかけているのか」という問題について検討した。分析の結果、リーダーとして敬意を集め続けられた人は、「チームや職場における課題が変化するのに合わせて、声がけの内容を変えていた」ことが明らかになった。
このことは「常にビジョンを語る」といったようなステレオタイプ的なリーダー像は必ずしも正しくないことを示す。
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