家具などの写真を撮影すると、販売されている類似した商品をお薦めしてくれる──。天猫(Tモール)などEC(電子商取引)のイメージが強いアリババだが、前回も取り上げた研究開発機関「達磨院(DAMOアカデミー)」で、AI(人工知能)やロボットなどの先端技術を研究している。その成果は日本でも利用されるようになっている。

 家具などの写真を撮影すると、ニトリで販売されている類似した商品をお薦めしてくれる──。

 家具・インテリアチェーン大手のニトリホールディングスのアプリには「カメラ de サーチ」という機能がある。2019年秋にモバイルアプリをアップデートした際に導入したものだ。これはスマホのカメラで家具などの写真を撮影するか、すでに保存されている画像を読み取ると、類似したニトリの商品を検索できるというもの。実はこの機能には中国アリババ集団傘下、アリババクラウドのImage Search(イメージサーチ)が使われている。

ニトリのアプリに搭載されている「カメラ de サーチ」。写真を撮影し、範囲を指定して検索する(写真:加藤 康)

 ニトリO2O推進室新サービス開発グループの岡本孝正氏は「中国の市場でイメージサーチを実際に使い、その精度とスピードに驚いた」と話す。岡本氏は中国の技術力に目を付け、18年に現地で調査してアリババの技術を肌で体験した。特に驚いたのが画像検索機能だった。「店舗などで販売されている商品を撮影してイメージサーチを通してタオバオで検索すると、より安く売られている同じ商品がすぐに出てきた」(岡本氏)

 そこでアプリのリニューアルに合わせて、イメージサーチのような画像による検索機能を付けることに決めた。「インスタグラムなどの流行から、画像での検索が主流になる」(岡本氏)と見ていたからだ。 

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