中国を代表するIT企業、アリババ集団に転機が訪れている。参加の金融企業アント・グループは株式上場の直前で延期となり、創業者のジャック・マー氏には消息不明説も流れた。中国のEC(電子商取引分野)で圧倒的な強さを見せつけてきた同社に何が起きているのか。(写真:AFP/アフロ)
シリーズ
アリババの焦燥

この記事の著者
全6回
-
知られざるアリババの実像に迫る
中国を代表するIT企業、アリババ集団に転機が訪れている。参加の金融企業アントグループは株式上場の直前で延期となり、創業者のジャック・マー氏には消息不明説も流れた。中国のEC(電子商取引分野)で圧倒的な強さを見せつけてきた…
-
#1
ジャック・マーは二度消える EC・決済だけじゃないアリババ経済圏
「馬雲(ジャック・マー)氏はどこにいるのか」。再び雲隠れしたアリババ集団創業者を巡る話題が再び世間をにぎわすようになってきた。アリババに対する中国政府の風当たりは依然として強いが、中国経済の隅々に根を張る同社を簡単に切り…
-
#2
中国アリババの強さの源泉、「達磨院」とは何か
「アリババよりも長く存続しなければならない」。中国アリババ集団創業者の馬雲(ジャック・マー)氏に、こう言わしめた社内組織がある。2017年10月に設立が発表された「達磨院(DAMOアカデミー)」だ。
-
#3
画像検索で商品を案内、あの日本企業も利用するアリババの技術
天猫(Tモール)などEC(電子商取引)のイメージが強いアリババ。だが、前回も取り上げた研究開発機関「達磨院(DAMOアカデミー)」で、AI(人工知能)やロボットなどの先端技術を研究している。その成果は日本でも利用されるよ…
-
#4
ユニクロ元幹部が仕掛けるアリババの「モノ作り」イノベーション
EC(電子商取引)のイメージが強い中国アリババ集団。しかし『中国アリババの強さの源泉、「達磨院」とは何か』で触れた研究開発機関で先端技術を育て、様々な産業分野に影響を及ぼしている。今回は製造と物流の分野におけるアリババの…
-
#5
顔認証と音声認識で何でもできる アリババが提案する新しいホテル
EC(電子商取引)以外の分野に進出するアリババ集団。製造と物流の分野について取り上げた前回に引き続き、今回はサービス業や自動車分野でのアリババの取り組みを取り上げる。
-
#6
「私が牢屋に」の覚悟 アリババが変えた中国経済の行方
杭州で生まれ観光客相手に独学で英語を身につけた少年が、中国経済を変える存在に。改革開放から統制強化へとシフトしつつある中国政府と衝突することになった。微妙なバランスで奇跡的な成長を遂げてきたアリババの運命は。
WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
おすすめのシリーズ
-
小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明
「ピース・オブ・ケイク(a piece of cake)」は、英語のイディオムで、「ケーキの一片」、転じて「たや…
-
徹底予測2021年 底打ちか奈落か
日本経済の節目の年として幕を開けた2020年は、誰もが予想できない最悪の1年となった。すべての始まりはコロナ禍だ…
-
クルマ大転換 CASE時代の新秩序
総付加価値額が450兆円ともされる自動車産業の構造が変わり始めた。GAFAやEVスタートアップ、ソニーなどが新た…
-
不屈の路程
話題の経営者や気鋭の起業家はいかにして自らの経営を確立するに至ったのか。そこにたどり着くまでの道のりは決して順風…
-
菅野泰夫のズームイン・ズームアウト欧州経済
ロシアを足掛かりに、欧州経済・金融市場の調査を担当して、既に十数年の月日がたちました。英国の欧州連合(EU)離脱…
-
1000年企業の肖像
日本は創業100年以上の企業が多くあり、世界一の長寿企業大国として知られる。その中には創業1000年を超えると伝…
-
10 Questions
いま、世の中で起こっていること。誰もが知りたいと思っていること。でも、ちゃんと理解できていないこと。漠然と知って…
-
河合薫の新・社会の輪 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは…
-
ファクトフルネス思考
「データを基に世界を正しく見る習慣」を紹介した書籍『ファクトフルネス』は、日本で90万部を超えるベストセラーとな…
-
大西孝弘の「遠くて近き日本と欧州」
日本の読者にとって欧州のニュースは遠い国々の出来事に映るかもしれない。しかし、少子高齢化や低成長に悩み、企業の新…
-
グルメサイトという幻
食べログ、ぐるなび、ホットペッパーグルメ──。外食店探しに欠かせない存在となったグルメサイトの地位が揺らいでいる…
-
フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える
この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつか…
-
ファストリ、異次元の経営
コロナ禍の混乱からいち早く抜け出したファーストリテイリング。破綻が相次ぐアパレル業界にあって、なぜユニクロだけが…
-
テスラが仕掛ける電池戦争
日本でも2030年代半ばに新車販売でガソリン車をゼロにする方針が打ち出されるなど、各国の環境規制強化により普及段…
-
70歳定年 あなたを待ち受ける天国と地獄
従業員の希望に応じて70歳まで働く場を確保することを企業の努力義務として定めた、改正高齢者雇用安定法が2021年…
全8回