部下は説明責任を果たせ

 リモートワーク下でも、部下の行動(プロセス)を評価するためには、進捗をデータ化しておくことが重要だ。例えば営業の場合、どの見込み客にいつどれくらいテレアポをしたのか、そのうち商談につながったのはいくつか、成約までの確率はどの程度か、といった記録を日常タスクに組み込むといった手が考えられる。

 リモートワーク下だからこそ、成果のみで部下を評価するのではなく「頑張り」にも着目することが重要だ。そのためにも、エビデンスのあるデータを蓄積することが大切だ。

 裏を返せば、上司が行動面の頑張りを適正に評価できるよう、部下も“陰徳を積まない”ことが求められる。これまでは行動を逐一データ化しておかなくても、オフィス内で上司が部下の姿を見ることで、評価は下せていた。特に日本企業では、謙虚な姿勢を持ち、陰徳を積むことを美徳としてきた文化がある。

 しかし、今後は、部下にとっても「姿勢で見せる」のではなく、自分の行動を明確に言語化して、エビデンスとして上司に示すアカウンタビリティー(説明責任)が求められるだろう。

評価とフィードバックは必ずセットで

 そもそも評価とは、単に昇給額や賞与額を決めるためだけに行うものではない。

 評価には、「頑張った人にきちんと報い、(賞与原資などを)適正に分配する」という側面もあるが、何より重要なのは、評価を部下自身の育成につなげることだ。行動や態度、成果をどのように評価するかによって、会社が求めている人材像を定義することができるし、社員も自分のキャリア上の目標や能力を客観視できる。

 そのために不可欠なのが、評価後のフィードバックだ。

 悪い例を挙げる。昨年6月からリモートワークが続いている中堅IT企業で、ある社員に自社の評価制度についてヒアリングをした際、こんな答えが返ってきた。