安倍晋三元首相の不慮の死を契機に、宗教団体の世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治家の関係が大きく注目されている。森友・加計学園問題が浮上したときよりも厳しい見方が多く、自民党内に危機感が広がっている。岸田文雄首相は内閣改造と自民党役員人事に踏み切った。

岸田首相は自民党の誰が旧統一教会とどういう関係だったのかを調査し、その結果を国民に報告すべきだ。(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)
岸田首相は自民党の誰が旧統一教会とどういう関係だったのかを調査し、その結果を国民に報告すべきだ。(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 報道では何人もの自民党議員が旧統一教会との関係を指摘されている。旧統一教会は反共、選択的夫婦別姓に反対など、自民党保守派と共通する主張をしていた。しかも選挙のときには信者がポスター貼りなどを手伝い、少なくとも表面的には見返りを要求することはなかったという。議員にとっては都合がよかったことから、脇が甘くなっていたのは間違いない。

 メディアの政治部の記者は、旧統一教会の問題にあまり関心を持っていなかった。これは多いときでも信者数が7、8万人ほどと少ないからだった。それでも霊感商法などの犯罪を起こした非常に問題の多い集団であることは確かである。

 ある議員は「自民党の従来の支持層から、この問題に寄せられるクレームがものすごく多い。森友・加計学園問題が浮上したときよりも、はるかに厳しい声が届いている」と強い危機感を示す。このままの状態が続けば、自民党や岸田内閣の支持率にも影響が出てくるはずだ。

 岸田氏は、自民党の誰が旧統一教会とどういう関係だったのか、どのような協力、支援を受けたのか、きちんと調査し、その結果を国民に報告すべきだ。

 この問題を曖昧にしておくと、影響が出てくるのが安倍氏の国葬だ。

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