Focus 20
データで解き明かす不動産の真実

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持ち家・賃貸論争を再分析 「賃貸派」から見える価値観の傾向
「持ち家VS賃貸」の話題は多くの人の関心を集めている。以前の記事で「持ち家は自分を顧客とした最も確実性の高い賃貸事業」とした筆者の結論に対し、投票の約7割が「参考になった」とする一方、コメント投稿には否定的なものが非常に…
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2040年、沖縄以外は世帯数減少 迫られる「地域のトリアージ」
最新の国勢調査の結果と、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口・世帯数のデータを使って、地域の将来を大まかなベクトルとして予測してみた。見えてきたのは、2040年には全都道府県で人口減少に転じ、沖縄県だけが世帯数増加…
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最新の国勢調査から考える 人口減でも住宅増のワケ
6月25日に令和2年(2020年)国勢調査の人口速報集計が発表された。2020年10月1日時点の日本の人口は1億2622万7000人で、2015年に比べて86万8000人減少した。一方、同じ期間に住宅は約460万戸が着工…
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「幸せの構造」は昭和の頃からあまり変わっていない
世界的に主観的幸福度への関心が高まっており、日本でも幸福度の研究が行われるようになってきた。筆者の研究によると、幸福度の2割が建物や地域という住まい関連の事柄で構成されている。では、幸福度をもたらす地域や建物への満足度と…
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幸福度の2割は住まいへの満足度が関係している
近年、世界的に主観的幸福度への関心が高まっている。それは国の豊かさをGDP(国内総生産)のような経済的指標ではなく、幸福度で測ろうとする試みであり、経済協力開発機構(OECD)や国連でも研究されている。しかし、幸福に関す…
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密なコミュニティーは住みここちを悪くする
近年、街に対する誇りを意味する「シビックプライド」という概念に注目が集まっている。では、シビックプライドとの関係を含め、街の住みここちとはいったい何なのか。筆者が企画・設計・分析を行っている「いい部屋ネット 街の住みここ…
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本当にコロナで街の評価は変わったのか 「住みここちランキング2021」
新型コロナ禍が不動産に与える影響として、テレワークの定着で地方や郊外の人気が高まっていると言われている。実際に東京都の人口が減少に転じたという報道もあった。しかし、筆者が企画・設計・分析を行い、毎年発表している「いい部屋…
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生活保護受給者の家賃が割高になる理由
以前の記事で、3カ月以上に及ぶ深刻な家賃滞納と生活保護の受給にはかなり強い関係があること、賃貸住宅に住む高齢者世帯の実に約3割が生活保護を受給していることなどを示した。賃貸住宅市場における生活保護受給世帯の割合は意外に大…
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“持ち家派”のあなたも無関係ではない 家賃滞納のメカニズムとは
連載の4回目、5回目で「持ち家VS賃貸論争」を取り上げたところ、読者から多くのコメントが寄せられた。「社会の先行きが見通せない中、住宅ローンの返済よりも家賃を支払うほうがリスクが少ない」という意見もあった。実は家賃滞納に…
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やっと「中古で十分」の時代が到来した
前回の記事では、1981年に行われた耐震基準の大幅な改定「新耐震」や、日本人のライフスタイルの変化により住宅が陳腐化したため、中古よりも新築が好まれていたということを指摘した。住宅の品質向上が落ち着き、「新耐震」の住宅が…
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「日本人は新築好き」は幻想にすぎない
日本人は欧米人とは違い、新築住宅が大好きだとよく言われる。「古い建物を大事にせず、スクラップ&ビルドを繰り返している、もうそんなことはそろそろやめてはどうか」という意見はよく聞かれる。また、「日本の住宅寿命は30年程度で…
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持ち家率が低下 「賃貸なら自由な人生」は本当か
前回の記事で述べたように、持ち家か賃貸かという議論は、世の中の人々の大多数が年齢を重ねるに従って持ち家を選んでいることから、結論は出ている。持ち家とは、自分自身を顧客にした極めて確実性の高い賃貸事業といってもよい。しかし…
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持ち家VS賃貸論争、データを見れば結論は出ている
住宅情報サイトだけでなく、様々なウェブサイトで不動産関連の鉄板記事となっているのが「持ち家か賃貸か」という議論だ。しかし多くの記事は結局、結論を出さないまま、読者に判断を任せて終わるものが多いように思う。しかし筆者が統計…
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空き家は地域の不動産価値を下落させるのか
前回の記事では、報道などで取り上げられている「全国の空き家数849万戸、空き家率は13.6%」という統計データが過大ではないかと指摘した。では空き家の実態はどうなっているのだろうか。空き家の増加が不動産市場に与える影響な…
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テレワークで注目の“田舎暮らし” 都会よりも暮らしやすいイメージのウソ
新型コロナウイルスの感染拡大で一気に普及したテレワークもあって、田舎暮らしが注目されている。東京一極集中が是正されるきっかけになるとも期待されているが、イメージに振り回されてしまうのは危険だ。データで見てみると、田舎暮ら…
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「都内の空き家率10%」は本当か 調査の実態とは
不動産に関する大規模調査やデータ分析を行ってきた専門家が真実を解き明かす本連載。今回は社会的問題としてクローズアップされている空き家について取り上げる。総務省の調査では、東京都でも空き家率は約10%、80万戸以上とされる…