まず、国交省の既存住宅流通シェアの計算では、分子の既存住宅流通件数は持ち家に限ったものであるのに対して、分母の新設住宅着工戸数には賃貸住宅も含んでいるのが問題だ。そのことは国交省も認識しており、近年の資料では、新設住宅着工戸数に賃貸住宅を含む場合と含まない場合の両方を記載するようになっている。ただ、分母の新設住宅着工戸数を持ち家に限定しても、既存住宅流通シェアは2018年で22.9%程度にとどまる。

 もう一点指摘したいのは、国交省の推計の元となっているのは5年ごとに行われる住調のデータであることだ。つまり、5年以内に取引が2回以上行われても1回しかカウントされず、事業者間の取引なども流通量に含まれない。そのため、流通量は実態よりも低めに出る可能性が高い。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り2178文字 / 全文4041文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「データで解き明かす不動産の真実」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。