2019年から2022年までの累計回答者数が全国で60万人を超える大規模調査「いい部屋ネット街の住みここちランキング」。実際に住んでいる人からの機能的評価である「街の住みここちランキング」、愛着などの感情的評価も反映される「住み続けたい街ランキング」、主観的幸福度に関する「街の幸福度ランキング」の3つを基に、住みここちのよい街の条件を各地方別に解説していく。5回目は東海地方と北陸地方を取り上げる。

全国で住みここちランキング1位の愛知県長久手市。2005年に開業したリニアモーターカー「リニモ」によって名古屋市中心部へのアクセスが飛躍的に向上した(写真:T-Urasima/PIXTA)
全国で住みここちランキング1位の愛知県長久手市。2005年に開業したリニアモーターカー「リニモ」によって名古屋市中心部へのアクセスが飛躍的に向上した(写真:T-Urasima/PIXTA)

 まず、東海4県(愛知・岐阜・三重・静岡)のランキングを見てみると、名古屋市の東隣にある愛知県長久手市の評価が、住みここち1位、住み続けたい1位、幸福度2位と非常に高かった。長久手市は全国で見ても、住みここち1位、住み続けたい2位、幸福度18位と極めて高い評価を得ている。

 長久手市では、2005年に愛知万博が開催された。それに合わせて、名古屋市営地下鉄東山線の終点・藤が丘駅(名古屋市名東区)からリニアモーターカー「リニモ」が開業し、名古屋市中心部とのアクセスが飛躍的に向上した。万博を機に名古屋瀬戸道路の長久手インターも開業しており、東名高速道路などとの広域アクセスも良好だ。

 万博会場の跡地である愛・地球博記念公園(モリコロパーク)内には2022年にジブリパークが開園し、周辺にはアピタ長久手店、イオンモール長久手、東京インテリア家具長久手店、IKEA長久手といった商業施設も数多く立地。近年、新興住宅地として人口が増え続けている。居住者の平均年齢は40歳程度と、日本全体の平均48歳よりもずいぶんと若い。

 名古屋市周辺の市区町村別の住みここち偏差値をマップにしてみると、名古屋市東部と三重県北部に評価の高い場所があることが分かる。

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