2019年から2022年までの累計回答者数が全国で60万人を超える大規模調査「いい部屋ネット街の住みここちランキング」。実際に住んでいる人からの機能的評価である「街の住みここちランキング」、愛着などの感情的評価も反映される「住み続けたい街ランキング」、主観的幸福度に関する「街の幸福度ランキング」の3つを基に、住みここちのよい街の条件を各地方別に解説していく。2回目は中国・四国地方を取り上げる。

中国地方と四国地方をつなぐ瀬戸大橋(写真:まちゃー/PIXTA)
中国地方と四国地方をつなぐ瀬戸大橋(写真:まちゃー/PIXTA)

 中国・四国地方で最大の都市は広島市(人口約120万人)だが、住みここち、住み続けたい、幸福度すべてで広島県1位になったのは、人口約5万人の広島県府中町だった。

 府中町は広島市に囲まれているが、マツダの本社があり財政的に余裕があることもあって、広島市との合併協議会も設置されたが単独町制を維持している。住みここちと住み続けたいでそれぞれ3位に入った広島県海田町、幸福度で2位に入った広島県坂町も、広島市に隣接しながら合併していない自治体だ。

 前回の九州・沖縄地方と同様、県庁所在地ではなく、その郊外の新興住宅地の街が上位にランクインする傾向は、中国・四国地方にも当てはまる。そうした街の近辺には大型ショッピングセンターが立地していることが多い。

 岡山県でも住みここち、住み続けたいで1位、幸福度でも4位に入ったのは、岡山市の西隣の岡山県早島町だった。

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