池田直渡の全所有車履歴
最初に買ったのはホンダ・シビックSi 3ドア。世間ではワンダーシビックと呼ばれる型で、型式はE-AT。1985年の少しバンパーが長くなって、ヘッドレストが穴あきになったマイナーチェンジ後のモデルだ。
40年近く昔の話なので時効だと思うから書くが、これで散々夜の箱根に通った。今思うと運転メソッドは間違いだらけだったが、それでもクルマは速かった。時代柄、AE86と出くわすことが多かったが、まず負けなかったのは低速トルクの厚みと車重の軽さのおかげだった。

1989年にケータハム・スーパーセブン1600GTスプリントを増車した。製造年1982年の中古車で、確か当時300万円で購入。シャシーはショートコクピットと呼ばれるシートスライドのない固定ベンチシートモデルで、だから写真にわずかに写っているように、自分でシートバックを自作した。ビニール袋に2液性の硬質発泡ウレタンを入れて背中の型取りをした心材をビニールレザーでくるんだものだ。

エンジンはフォード225E。俗にケントユニットと呼ばれる鋳鉄ブロックの4気筒OHV。これに接合面が微妙に合わない前進4段のトランスミッションが無理やり組み合わされ(恐ろしい話だが、これが工場出荷のままの仕様だ)、キャブレーションはウェーバーのサイドドラフト40DCOEで、110馬力を発生する。これで筑波サーキットを走りまくったことが後々まで良い経験になった。

下駄グルマのシビックがかなりくたびれたのと、衝突安全の技術が大いに進歩したのを受けて、普段乗りのクルマを更新したのが1995年。すでに次期型登場が来月か再来月という中で、日産の初代(P10型)プリメーラを買った。過去の経験からいって、あれだけの成功作に続くモデルチェンジは多分失敗すると思っていたし、業界内でもちょっと例外的な評価を受けていたP10が投げ売り価格で買えるなんてチャンスはまたとないからだ。

実のところ、中古を買うつもりで、申しわけないがカタログをくれとディーラーに行ったら、どうしても見積もりだけさせてくれと言う。「いや常識がないと思われるのも嫌だから見積もってもらっても条件が合わないだろう」と言うのだがガンとして聞かない。条件を聞かせろと言うので「月額で2万円以上は払いたくないし、3年以上のローンは嫌。頭金はこれが限界」と言いたい放題を言ったら、特別金利のローンまで使って条件に合わせてきた。グレードは2.0Tm-S。
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