池田:さあ、そして、マツダの75%、25%のところですが、ここでさっきの話に戻らざるを得ません。25%のBEV化を目指す中で、バッテリー原材料の確保をどうしますかと、これについてはもちろんおっしゃれないこともあるでしょうけれども、何も計画がないと言われると、これはつまりこのマツダのBEV25%って、ただの絵に描いた餅だと言われちゃうわけですよ。

廣瀬:はい(笑)。申しわけないのですが、もうちょっとしたらお話しできるようになると思うので、今はまだ言えないんですね。

池田:そうですか。ここは結構重要なんですけどね。

廣瀬:重要ですよね。理解しています。

池田:というか、ここの仕掛けが分からないと計画が順当なのかどうかが分からないんですよね、全部がね。

廣瀬:「口先だけか」となりますよね。

解散したEVCASは何を達成したのか

池田:まあ、方針としてまだ言えない。待ってくれと言うことは分かりました。では私個人で持っている疑問なんですけど、マツダの「MX-30 EV」と、EV C.A. Spirit 株式会社(EVCAS)との関係の話です。EVCASは2017年に、トヨタ、マツダ、デンソーの3社が出資して設立したEV技術の開発会社で、後にスバル、スズキ、ダイハツ、日野、いすゞ、ヤマハも参加して9社体制になりましたが、「目的を達成した」として2020年に業務を終了しました。

MX-30 EV MODEL
MX-30 EV MODEL

池田:で、MX-30 EVのデビュー時に、このクルマがEVCASの成果なんですかと聞くと、いや、これは独自で別系統ですということをおっしゃっていたのですが、その辺りがどうも判然としません。

廣瀬:独自ですね。

池田:マツダがやっている内燃(機関、エンジン)の方は、ここまでの説明で非常に納得がいきました。確かに直6FR(6気筒エンジン+後輪駆動)がビジネス上必要だなと。しかしBEVの話はどれもどうもすっきり分からない。EVCASと絡んでいるラインと独自のラインというのは、どういうすみ分けになっているんですかね。

廣瀬:独自とすみ分けというよりも、これは完全にタイミングの問題で、MX-30 EVの開発の方がEVCASの設立より先にスタートしているんですね。

池田:なるほど。

廣瀬:だからMX-30 EVは独自でスタートを切って、そこからずっと独自でやってきているんですけど、例えばこの先、中計の中で想定したBEV系25%、もっと進んで50%という時代が来たときの戦略にはEVCASの成果が反映されていくと、もう少しスパンの長い話だと、そうご理解下さい。

池田:なるほど、つまりEVCASは、日本の自動車メーカー各社が、BEVジャンルに参入するための互助会的なものとしてつくられた、というわけではないんですね。

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