大企業の資産を生かしつつ、若手社員主導で経営スピードを高めようという大企業発スタートアップ。ただ、大きな組織には年功序列、部門の縦割り、煩雑な社内手続きなど起業に不向きな慣習がつきものだ。こうしたしがらみを突破するには、経営トップと現場のパイプを太くするという手法が効果的となる。
三井住友フィナンシャルグループ(FG)は2020年5月、中堅・中小企業に業務支援SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)を紹介するデジタル子会社、プラリタウン(東京・千代田)を設立した。
三井住友FGから出向して社長を務める、並木亮氏(37)は、「デジタルは『まだ自分たちには先だ』と感じている中小企業の人がぷらっと立ち寄れるように、社名はだじゃれにした」と話す。銀行員のイメージに似つかわしくないTシャツ姿は、対話の相手の緊張をやわらげる「アイスブレイク」を狙っている。冬でも貫くというから、相当な変わり種だ。

トップのお墨付きで「はんこが減った」
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