大企業で相次ぐ若手社員によるスタートアップ設立。既存事業にとらわれない新たなビジネスの創出と、若手社員の育成という一挙両得を狙う。前回の「30代『社長』が立ち上げた三菱地所の意外なサービス」では、大企業側のメリットを中心に取り上げた。今回は、大企業のリソースを生かして起業する社員側のメリットを紹介する。

 海外から仕入れた中古スマートフォンをオンラインで販売するBelong(東京・渋谷)は、伊藤忠商事が2019年2月に設立した社内スタートアップだ。

 「ベンチャーに投資するなら、自分たちに投資してほしい」。発案者の1人でCEO(最高経営責任者)の井上大輔氏(33)は鼻息が荒い。COO(最高執行責任者)を務める清水剛志氏(34)と共に、米国駐在時にビジネスモデルを着想を得た。

井上大輔氏(左)と清水剛志氏は伊藤忠商事から出向し、Belongを経営している

 前回の三菱地所の2人と異なり、両氏は入社当時から「いずれ起業して経営者になる」という考えを持っていた。そんな2人がなぜ独立した「一国一城のあるじ」を目指さずに、伊藤忠からの「出向経営者」を選んだのだろうか。

伊藤忠を「使い倒す」

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