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70歳まで雇用を延長する努力義務が今年4月から企業に課せられる。国は社会保障制度を維持する観点から「人生100年時代」をうたうが、一方で、働く意欲をそぎかねない制度も残されている。前回までは主に企業の取り組みから雇用延長の課題を論じてきたが、今回は「働くと年金が減りかねない」という制度上の課題を整理する。

定年退職後に働くと年金が減る?(写真:PIXTA)

 労働力不足を解消すると同時に、社会保障の支え手を増やす。そんな一挙両得の解決策とばかりに、政府は「人生100年時代」をうたって、高齢者の就労促進の旗を振る。しかし、一方では働く意欲をそぐような制度がいまだに残されている。

 その代表例が一定以上の収入がある高齢者の厚生年金の一部、または全部の支給を停止する「在職老齢年金」だ。働いて収入を得るほど受け取る年金が減額されるので、高齢者の就労促進の妨げになっているとして、批判の対象になってきた。

 在職老齢年金の減額の基本的な仕組みはこうだ。