物議を醸している虹色「One Love」のアームバンド
筆者にとってそのような憧れの存在であったドイツ代表が、今回最も注目されたのが、グループリーグ敗退に終わった不振でなく、政治的なジェスチャーであったことは興味深い。日本戦キックオフ前の写真撮影で、ドイツチームはお決まりの笑顔ではなく、口を手で覆い、国際サッカー連盟(FIFA)により言論統制されていることへの抗議の意を示したのだ。
ネット記事などでは取り上げられていたものの、日本のテレビ中継では、目にした人は少ないかもしれない。事の発端は人種や民族、性的指向やジェンダーによる差別をなくし、社会的包摂を促すための「One Love」キャンペーンの一環である、虹色のアームバンドの着用を巡る、FIFAと欧州チームとの論争である。
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