「在宅勤務になって増えた自由な時間を活用してスキルを磨き、所得も増やしておいたほうがいいタイミングだと思った」。5月から東京のAI(人工知能)ベンチャーと契約し、「DX(デジタルトランスフォーメーション)プランナー」として“リモート副業”を始めた大阪市の30代会社員、A氏はこう話す。

 全てオンラインでのやり取りで、DXを導入したいという企業に計画を立案したり、データの使い方の相談を受けたりするのが副業の中身だ。大学卒業後にFAメーカーに就職し、工場のデジタル化を進める仕事に従事。その後転職し、現在勤める運輸系企業でも事業計画や企画、社内のDXプロジェクトに携わる。そんな業務経験を生かした格好だ。

 副業での稼働時間は週20時間。コロナ禍による在宅勤務で、往復3時間かかった通勤時間がなくなったため、勤務先に迷惑をかけることなく十分遂行できる。“リモート副業”で月に約20万円の報酬を得ており、年収は大きく上がる見通しだ。

 2020年はコロナ禍を機に、働き方も大きく変化した。リモートワークとともに企業の間に普及したのが「副業OK」だ。

コロナ禍で増えた「副業容認企業」

長野県など地方の企業が積極的に大都市圏の人材を活用し始めている
長野県など地方の企業が積極的に大都市圏の人材を活用し始めている

 就職情報サイトを運営するマイナビが20年7~8月、採用を担当する人事担当者1910人から回答を得た調査によると、全体の約5割が副業・兼業を容認。以前から大企業で副業解禁の波は広がりつつあったが、20年はキリンホールディングスが解禁し、全日本空輸(ANA)が副業の範囲を広げることを決めるなど、さらに広がった1年だった。

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